ゴディバ ジャパン 株式会社

幸せな空間、豊かな体験を創る場所

 プレミアムチョコレートブランドのゴディバ。

日本には1972年に初出店し、2022年に上陸から50周年を迎えました。歴史あるブランドの伝統を守りつつ、革新的なアイデアによる商品開発や販路拡大はますますスピード感を増しています。


今回は新店舗や新業態に関するチャレンジ、実店舗の在り方について、
ゴディバ ジャパン株式会社 店舗開発/VMD本部の野田 英嗣さんと武井 聡美さんにお話をうかがいました。
当日は「GODIVA café Nihonbashi」にて、店舗の雰囲気を体感しながらの取材となりました。

◼︎GODIVA café Nihonbashiへの想い

 GODIVA café Nihonbashiは路面店で角地ですので、外観はもちろんガラス越しに見える内観にもこだわり、最高の世界観を表現させようと思っていました。


カフェのデザインは様々な課題があり、社内で議論を重ねた結果、ジャモアソシエイツさんにデザインをしていただき現在の落ち着いた雰囲気の店舗となりました。間仕切りの壁にもトラバーチンを使用したり、妥協せずやり切った、ある意味旗艦店的なお店にしようと僕なりに想いを込めて作った店舗です。

ルミレターネオンで作っていただいたサインはGODIVA caféのコンセプトで、この店舗の象徴的な表現といえます。インスタグラムなどSNSで映える場所になって欲しいです。GODIVA caféはデザインも含め色々なチャレンジをしています。例えば東京駅八重洲の店舗は食に力を入れてみようとか、二子玉川の店舗はデザート寄りの商品に力を入れてみようとか、毎店舗、ちょっとずつ違うことにトライしています。


現在、GODIVA caféはまだ首都圏以外にはオープンしていませんが、機会があれば他のエリアにも出店したいと思っています。それぞれのエリアで求められているものが違うので、それぞれに合ったデザインや商品を選んで店舗づくりを考えていきたいです。

店舗のコンセプトである「 Elevating my everyday(毎日を、ちょっと良く)」をネオン風のLEDサインで表現

◼︎ゴディバと日本のあゆみ・文化

 昨年は、ゴディバが日本に上陸してちょうど50周年でした。
50年という歴史は、お客さまにゴディバを知っていただき、ご利用いただいた貴重な時間の積み重ねだなと、すごく感じます。今でこそ日本にも色々なチョコレートブランドがありますが、50年前は“ブランド”としてのチョコレートはほとんどなかったと思います。この50年間で、たくさんのチョコレートブランドが日本でも店舗をかまえるようになりました。

また、日本にはバレンタインデーとホワイトデーでチョコレートをプレゼントする独特の文化が育まれました。これらのシーズンはマーケットとして非常に大きいですね。ただ、ここ最近はバレンタインデーやホワイトデーの慣習は変わりつつあり、それ以外のシーズンでも安定的に売り上げを作るためにどうしたら良いかを考えています。

ヨーロッパでは、たくさんのチョコレートブランドやチョコレート専門店があり、ギフト用だけではなくご自分用やご家族用に日常的にチョコレートを買う習慣があります。日本でも、もっといろいろなシーンで利用してもらえるように、よりカジュアルな雰囲気の店舗づくりをしてみるなど、常に新しいことにチャレンジしようと考えています。

 また、若い世代にゴディバというブランドをより身近に感じてもらうために、もっと気軽に買っていただけるような販売方法でしたり、気軽に入れる店舗を展開していきたいと思います。


例えば、ショコリキサーは、暑い夏場にもチョコレートを楽しんでもらうために開発されたチョコレートのフローズンドリンクですが、若い世代にも人気の商品となり、今では夏だけではなく一年中売れるドリンクとして成長しました。

◼︎ダイカンのサインを採用していただける理由とは

 ゴディバのロゴやレディ・ゴディバにはブランドのアイデンティティが表現されています。ゴディバにとって、とても大事なものですし、おそらく一般のお客さまにも認知いただいていると思うのです。

そのロゴをサインにしたときの表現の細やかさや、再現性、クオリティの高さがダイカンさんにサインを作っていただいている1番の理由です。


特にシンボルサインのレディ・ゴディバ、あの細やかさを表現するのってすごく大変だと思うのです。実際、他のメーカーさんには「ここまで細かく再現できません」って言われることもあるのです。結果的にそこが1番ダイカンさんの強みですよね。


この間驚いたのが、先日オープンしたGODIVA café AEON LakeTown moriの店舗の柱部分に設置したレディ・ゴディバの表面発光サイン。すごく小さくて細かいのに「光っている!すごい!」ってなりました。

デザインを担当していただいた、ジャモアソシエイツさんにも「これすごいね」っておっしゃっていただいたのですけど、多分他のメーカーさんだったらあそこまでの細やかさは表現できないと思うので、そういった面でやっぱりトップだなと思っています。

ゴディバのシンボルマーク「レディ・ゴディバ」

◼︎新店舗や新業態へのチャレンジ

 年々出店数が増え、カフェなどの新業態も展開しているので、様々な形態の店舗が増えています。今まさに新しいコンセプトの「GODIVA GO!」を出店しようとしています。(※「GODIVA GO!」は2023年2月28日に1号店をオープンしました。)
武井が担当していますが、元々、駅のKIOSKがあった場所に出店させていただきました。昨年、新業態「GODIVA dessert」を始めましたが、「GODIVA GO!」はまた違ったニーズにこたえるために展開します。「GODIVA GO!」はゴディバのチョコレートをさまざまな形で楽しめるドリンクやワンハンドフーズを、忙しい毎日の中でも、より身近により便利にお楽しみいただきたい、という想いから駅ナカや改札付近にオープンします。

新業態だけでなく、既存のゴディバの店舗でも、もっとご自分用に日常的にチョコレートを楽しんでもらえるようなサービスや商品も提供していきます。また、GODIVA caféも、毎日お立ち寄りいただきやすい雰囲気やメニューをご用意しているので、ぜひ皆さんにも一度来ていただきたいですね。
 

店舗設計に関してですが、ゴディバの持つブランドイメージは大切にしながらも、より親しみをもっていただけるような印象を、店舗のデザインで表現できたらと意識しています。以前は、世界共通の店舗デザインを使っていたのですが、高級感、洗練さ、重厚さがあふれるデザインでした。百貨店や路面店にあうイメージだったと言えます。ですが、弊社が最近出させていただいているショッピングセンターだと、カジュアルなテナントさんも多いですよね。

GODIVA GO!で販売されているベルギーワッフル
※写真はイメージです

 ファミリー層でしたり、若い世代からご年配の方まであらゆる世代の方がいらっしゃるので、従来の世界共通のデザインだと、少し雰囲気が合わない面もありました。その場にあったデザインを開発する必要を感じたのです。 

そのため、ここ数年は既存業態の店舗デザインも新しい試みをしています。たくさんの変化の中で、色々なことをやらせてもらえるので、それは僕らにとって刺激というか、チャレンジしがいがあります。

もちろん設計を一緒にやっていただいている企業さんのご協力ありきです。社内で社長や営業チームなどと話し合うことも多いですが、デザイン会社さんともたくさん話し合って一緒にどういった方向性でいくのかというのを見出しています。

◼︎地域に密着した店舗開発

 弊社もSDGsは意識をしていまして、資源や環境のことを考えながら店舗を作っていく必要性が、今後はより増していくだろうと思っています。店舗を作るうえでやれることはまだまだあると思うのです。出店する地域の文化や産業にフィーチャーして、地域に愛される店舗や地域資源・技術を活用した店舗なども、新しい実店舗の形だと思います。

ゴディバアミュプラザ長崎店

 ちょっと参考までにご紹介したい話がありまして、カタログの写真でも使用されているゴディバ アミュプラザ長崎店の話なのですが、地域に密着した店舗づくりをしました。


この店舗は、施工会社のスペースさんにご協力いただいた案件なのですが、長崎の伝統や工芸を通じてゴディバの魅力を伝えようというコンセプトの店舗です。ゴディバはクラフトマンシップを大切にしているので、ブランドの大切にしている価値観に添ったコンセプトともいえます。

 長崎県の波佐見焼という焼き物はご存じですか?地元の焼き物の波佐見焼を作る過程で割れてしまったものを使ってテラゾーを流し込んでショーケースの腰板で表現したり、ディスプレイのツールでも波佐見焼のお皿を使ったりしました。びいどろやギヤマンといったガラス細工文化もとりいれ、地元のアート作家に作っていただいたシンボルサインやペンダントライトを設置し、店内のイメージを華やかに演出しています。

このようなコンセプトの店舗は四国のゴディバ 松山三越店を皮切りに、長崎が2店舗めで、その後、沖縄でも同じコンセプトで行いました。

ゴディバリウボウ店

 ゴディバリウボウ店の改装計画中に、首里城の赤瓦が2019年の火災の後も燃えずに残っていたという情報を聞き、すぐさま自治体へ連絡をしました。ぜひこの赤瓦を、店舗を象徴するデザインに使いたいという想いを伝えると、ありがたいことに赤瓦を使用できる権利を頂くことができました。


その他にも廃屋から回収した沖縄県産の赤瓦を粉砕して内装材を作ったり、琉球ガラスを使ったりなど、自治体と一緒に地域密着、地域協業した店舗づくりができて、すごく意味のあるプロジェクトだったなと感じています。

焼損した首里城・赤瓦を使用した装飾
県産赤瓦と、白化サンゴで作った左官材
廃棄された車の窓ガラスを再利用した琉球ガラス

 デザインを変えるだけではなくて、地元の人に愛される、より身近に思ってもらいたい。どこのゴディバの店舗に行っても同じではなくて、「うちにはこういうゴディバがある」と、地元の人に誇ってもらえる店舗になると嬉しいですね。時間はかかると思うのですが、できる限りこういう店舗を増やしていきたいです。

 今は、ECなどネット販売の需要が高まり、実店舗の在り方を考えていく時代になっていると思います。弊社の社長もよく「カスタマーエクスペリエンスを大切にしなさい」といいます。スタッフの接客対応や、店舗で感じる高揚感など、付加価値みたいなものが実店舗に求められてくる。そういう部分は、取扱い商材が違っても、やっぱりどこのリテールにとっても変わらないのかなと思います。

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